
「レクサスNXの購入を検討しているけど、ベースグレードってどんなもの?」
「コスト的に安いけど、他のグレードと比べてどんな違いがあるの?」
「ベースグレードはどんな人なら選んでも良いグレードなの?」
本記事ではこのような方に向け、NXベースグレードのメリットとデメリット、他グレードとの違いなどを詳しく解説します。
ベースグレードオーナーのわたしが、他グレードとの違いや選ぶべき理由について徹底解説します。

ベースグレードはVersion L の下位互換といった位置づけだと考えており、本記事では
ベースグレードとVersion L の違い
に主眼を置いて解説します。
特にコストを抑えてNXに乗りたいと考えている方は必見です。
※本記事の内容は全てNX2024年次改良版となります。
レクサスNXのベースグレードの前に:基礎知識

ベースグレードの解説に入っていく前に、まずはNXの全グレードについて簡単に紹介し、ベースグレードと他グレードの違いを説明します。
NXの全グレード価格順
NXの全グレードについて、価格順に並べて示します。(新車価格オプション無し)

各グレードの価格は、ベースグレード < Version L < F SPORT < OVERTRAIL の順に高くなります。
グレード間の差額は以下の通り。(350h同士で比較)
- ベースグレードとVersion L:差額87.6万円
- Version LとF SPORT:差額3万円
- F SPORT と OVERTRAIL:差額20万円
このように、NXでは
ベースグレードが最安で、その他3グレード間と壁1つある価格差。
他3グレードは価格差はあれどベースグレードと比べるとはるかに小さい。
もちろん、機能や装備に関してもベースグレードが最もランクは低く、NXとして最低限となります。

ここからはベースグレードの装備・機能について詳しく見ていきます。
ベースグレードと他グレードの違い
ベースグレードは、Version L と比較すると違いが分かりやすいです。
というのも、
- Version L:レクサス車らしい内外装と機能を充実
- F SPORT :スポーティな内外装と乗り心地
- OVERTRAIL:悪路走破性に主眼を置いた性能
となっており、F SPORTとOVERTRAILはVersion Lとコンセプトそのものが異なっています。
Version Lはレクサス車らしい上質な内外装・機能というコンセプトのグレードで、こちらは
ベースグレードの上位互換
と言って差し支えないと思っています。

レクサスオーナーになる以上、レクサス車らしい内外装を備えたバージョンLを基準で考え、好みによってF SPORTかOVERTRAILかを選択する、というのが大半の人に当てはまると思います。
しかしコスト面を重視する方はベースグレードを選ぶ選択肢も大いにあると思います。
わたしは事前にグレード間の違いを精査して、最終的にはベースグレードを選択しました。
また、ベースグレードであってもVersion L 同等の装備をオプションで選択できる場合があります。
もちろん、オプションでも超えられない壁といいますか、設定できない装備もあります。
これらの違いを理解して、オプション込みでベースグレードの方がコストメリットを得られると判断すれば、そちらを選ぶのは大いにアリな選択肢だと思います。
ここからは Version L と比較しながらベースグレードの装備について詳しく見ていきましょう。
レクサスNXのベースグレードを全解説

Version Lとベースグレードの違いを、オプション選択で埋められる部分と埋められない部分含め、詳しく見ていきます。
エクステリア
エクステリアの違いは以下の通り
項目 | バージョンL | ベースグレード | オプション選択 |
---|---|---|---|
フロントライト | 三眼LED | 単眼LED | 不可 |
タイヤ | 20インチランフラット | 18インチノーマル | 〇 (11万円) |
ボディカラー | 全9色 | VersionLと同等 | - |
フロントライト
フロントライトの三眼LEDはVersion L以上限定。ベースグレードではオプションでも対応不可。超えられない壁です。

このように、フロントライトの下に3つのLEDライトが配置されるのが、三眼LEDです。
見た目のカッコよさがかなり違います。
また、オートマティックハイビーム時、前方の様子によってこのLEDが別々に点灯します。(前方に車がいても、左右の歩行者道路はハイビームで照らしてくれる、のように)

この三眼LEDはオプションでも選択できないため、分かれ目になります。

見た目のカッコよさはもちろん、夜間のハイビーム性能を重視する方はVersionLを選択する方が良いかもしれません。
タイヤ
- ベースグレード:18インチノーマルタイヤ
- Version L:20インチランフラットタイヤ
ベースグレードとVersion Lで異なりますが、こちらは11万円でオプション選択が可能です。

ただし、Version Lでは20インチランフラットタイヤは3種類のホイールが選べますが、ベースグレードオプションは1つのみです。
ボディカラー
ボディカラーはVersion L とベースグレードで差はありません。全9色。
- ソニッククロム
- マダーレッド
- ソニッククォーツ
- ソニックチタニウム
- ブラック
- グラファイトブラックガラスフレーク
- ソニックカッパー
- テレーンカーキマイカメタリック
- セレスティアブルーガラスフレーク
です。わたしはグラファイトブラックガラスフレークを選択しました。
ただの黒の中にラメのようなキラキラが含まれ、独特の光沢を演出してくれます。
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【レクサスNX】グラファイトブラックガラスフレークの見え方・メンテナンスについて解説
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インテリア

インテリアの違いは以下の通り。
項目 | バージョンL | ベースグレード | オプション選択 |
---|---|---|---|
内装色 | 4色 | 3色 | 不可 |
シート材質 | 本革 | 合成皮(L-Tex) | 不可 |
内装色
ベースグレードの内装色は、
- ブラック
- ダークローズ
- ヘーゼル
の3色。Version Lはこの3色に加えて、ソリスホワイトが存在します。
ソリスホワイトの内装色はベースグレードではオプションでも選択不可となっています。

シート材質
シート材質は、ベースグレードは合成皮なのに対してVersion L では本革です。
こちらもオプション選択不可で、超えられない壁です。

わたしは合成皮のL-Tex:ブラックですが、安っぽさは全く感じません。
白の内装がどうしても欲しい方以外、ベースグレードでも問題ないと個人的には思います。

ナビ・ディスプレイ周り
ナビ・ディスプレイ周りは、Version L とベースグレードに違いはありません。
項目 | バージョンL | ベースグレード | オプション選択 |
---|---|---|---|
ナビ | 14インチ | Version Lと同一 | - |
液晶 | TFT液晶式メーター | Version Lと同一 | - |
ヘッドアップディスプレイ | 有 | Version Lと同一 | - |
ナビ
14インチは非常に大きくて見やすく、快適間違いなしです。
わたしは2024年次改良前に買ったので、残念ながら9.8インチです(涙)
まあ、9.8インチでも問題なく見やすいので不便は感じていませんが。
液晶
ハンドル前の液晶は以下のような表示になります。

中心に車速、平均燃費、モード(P/Dなど)、右側にガソリン残量メーターなどが表示されます。
ヘッドアップディスプレイ
運転中にフロントウィンドウに表示が出ます。
車速と、ナビを入れている場合は次のアクション(〇〇m先右折、など)が表示されます。
車内機能
車内機能はVersion Lと異なる点があり、超えられない壁も存在します。
項目 | バージョンL | ベースグレード | オプション選択 |
---|---|---|---|
前席シートヒーター 前席シートベンチレーション | 〇 | Version Lと同一 | - |
後席シートヒーター | 〇 | なし | × |
運転席ポジションメモリー | 〇 | なし | × |
後席電動格納 | 〇 | なし | × |
おくだけ充電 | オプション(+13,200円) | なし | × |
マークレビンソン | オプション(+244,200円) | なし | × |
シートヒーター
ベースグレードだと前席(運転席&助手席)のみ、ヒーターがつきます。
後席はVersion Lのみ。ベースグレードではオプションでも装備不可です。(2024年次改良前はオプションで付けられたのに・・・)

後席にも人を乗せて移動する機会の多い方は、Version Lを選んだ方が良いですね。
運転席ポジションメモリー
運転時の座席ポジションを記憶し、エンジンをかけるとそのポジションに自動で移動してくれる機能ですね。
エンジンを切っているときは乗り降りしやすいポジションに座席が移動してくれます。
こちらもベースグレードではオプションでも装備不可です。
後席電動格納
後部座席を電動で倒す、戻すをしてくる機能です。
ベースグレードでは手動でやらないといけません。
なくても問題ありませんが、あったら嬉しい機能ではありますね。
置くだけ充電
2024年次改良前はベースグレードではオプション装備できましたが、現在は不可となっています。

ぶっちゃけ、運転時の置くだけ充電は動作が不安定だったりするので、下のスペースにあるUSB(TypeAとC1つずつ)から給電する方が良いです。

したがって、置くだけ充電はなくても良いのではないかと思います。
マークレビンソン
マークレビンソンプレミアムサラウンドシステムは、Version L/F SPORT/OVERTRAILで、244,200円のオプションでつけられる装備です。
(なぜか450h+だけはF SPORT不可)
当然、ベースグレードではオプション装備不可です。

わたしは車内音楽にそこまでこだわらないので全く気にしませんでしたが、車内での音楽を重視する方は是非ともつけたいオプションかと思います。
☟あわせて読みたい参考記事☟
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【レクサスNX】乗り心地は悪いのか?オーナーの感想と良くするための対策を伝えます
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ベースグレードとVersion Lの違いまとめ
ここまで見てきた中で、違いがある項目だけを抽出してまとめます。
項目 | バージョンL | ベースグレード |
---|---|---|
フロントライト | 三眼LED | 単眼LED |
タイヤ | 20インチランフラット | 18インチノーマル (+11万円で同等選択可能) |
内装色 | 4色 | 3色 |
シート材質 | 本革 | 合成皮(L-Tex) |
シートヒーター | 前後席 | 前席のみ |
運転時ポジションメモリー | あり | なし |
後席電動格納 | あり | なし |
おくだけ充電 | オプション選択可 | なし |
マークレビンソン | オプション選択可 | なし |
これらのうち、タイヤ以外は全てオプションでも装備不可能です。
これらの項目に妥協できない点がある場合は、Version Lを選択するべき、と言えます。
わたしのNX(350h/ベースグレード)について以下の記事で詳しく紹介していますので、興味ある方は参考にしてください。
※2024年次改良前なので、ここまで紹介した内容と一部異なっている点はご容赦ください。
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【レクサスNXレビュー】オーナーがブログで徹底評価します【350h/納車から1年】
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レクサスNXのベースグレード情報を深掘

Version Lとベースグレードの違いを見てきました。
ここからはベースグレードを選ぶべき人、わたしの個人的意見、さらには売れ筋のグレードやベースグレードのリセール率についても迫っていきます。
ベースグレードを選ぶべき人
Version Lとベースグレードの違いを再度示します。
項目 | バージョンL | ベースグレード |
---|---|---|
フロントライト | 三眼LED | 単眼LED |
タイヤ | 20インチランフラット | 18インチノーマル (+11万円で同等選択可能) |
内装色 | 4色 | 3色 |
シート材質 | 本革 | 合成皮(L-Tex) |
シートヒーター | 前後席 | 前席のみ |
運転時ポジションメモリー | あり | なし |
後席電動格納 | あり | なし |
おくだけ充電 | オプション選択可 | なし |
マークレビンソン | オプション選択可 | なし |
タイヤ以外は全て超えられない壁となります。
これらの項目の違いがある分、金額面では87.3万円(350h)もの差があります。
タイヤをオプションで20インチにランクアップするとしたら、76.3万円。

「タイヤ以外の機能に、76.3万円分の価値を感じない、なくても十分かな!」
このように思う方は、ベースグレードを選択しても良いのではないかと思います。
例えば、通勤用や1人移動が中心で、頻繁に長距離ドライブをするわけではない方は、ベースグレードで十分。
一方で、レジャーやスポーツが趣味で頻繁にアウトドアを、家族や友人と楽しむ方は、Version Lなどのグレードが適しているでしょう。
個人的意見を申し上げさせていただくと、現モデルでならわたしは、
ベースグレードにしてタイヤをオプションで20インチランフラット
という選択をすると思います。
三眼LEDじゃなくなるのはデザイン重視のわたしからすれば正直惜しいところですが、妥協はできる。
後席シートヒーターはもちろんあった方が良いですが、3人以上で乗る機会もそんなに多いわけでもない。
運転席ポジションメモリーも当然あった方が嬉しいんでしょうが、今まで未経験なのでなくても問題ない(逆に前車で経験していたらわからない)。
このように、差分に76.3万円分の価値があるかというと、なくてもいいかな、と思います。
余談:筆者がベースグレードを選択した理由
ちなみにわたしの場合、
- NX250/Version L
- NX350h/ベースグレード
で悩みました。
ガソリンモデルでバージョンLか、ハイブリッドでベースグレードか。
(ハイブリッドかつバージョンLは資金的に無理だった。)
ベースグレードといっても当時はタイヤや三眼LED、後席シートヒーターなどのオプションでVersion Lに結構近づけたため、差額は30万円程度になりました。
最終的に
- ハイブリッドの方がガソリンを入れる頻度が少なくて済む
- 8万キロも走れば差額の30万円はガソリン代でペイできる
と計算し、350h/ベースグレードを選択しました。

NXを買うような人は経済的に余裕のある方なのでしょう、ここまで資金面で悩む人は少ない、とセールスの方もおっしゃってました。(笑)
ちなみにNX購入に必要な年収の目安を以下で解説しています。興味がある方はあわせてお読みください。
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【レクサスNX】買うために必要な年収はどれくらい?【2024年12月時点】
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売れ筋のグレードはどれか?

みなさんに選ばれているNXのグレードはどれなんでしょうか?
わたしが担当セールスの方に聞いた話やネットでの情報を集めた限り、
F SPORT > Version L > ベースグレード
という順になるかと思います。(オーバートレイルは不明)
街中を走っている感覚としては、
7割くらいはF SPORTで、残りがVersion L。
ベースグレードは見たことがありません。(笑)
オーバートレイルも見かけたことはありませんね。数は少ないように思います。

ぶっちゃけた話、わたしも資金面に余裕があったら間違いなくF SPORTにしています!(笑)
ベースグレードのリセール率
レクサス車はリセール率の高さも魅力のひとつ。
(わたしは一般サラリーマンなのでポンポン乗り換えるつもりはなく、リセール率は考慮に入れませんでした。乗りつぶす心意気です。)
そんなベースグレードのリセール率は低いのか?どうなのかについて調べました。

1年落ちでは82.8%のリセール率です。
ベースグレードのリセール率は情報が少なく、1年落ちの情報しかありません。
しかもこの情報はわたしが実際に査定して算出したデータになります。
その他のグレードのリセール率は以下のサイトを参照しました。
【2024年版】レクサスNX最新のリセールバリュー!3年落ち5年落ち今後のリセールは?レクサスNXの残価率を公開
グレードで比較すると、
450h+ F SPORT に次いで2番目に悪い
という結果に。
450h+はプラグインハイブリッドモデルでNX中最もハイクラスなラインナップで、ベースグレードよりも人気は少ないようです。

やはりリセール率は低いですね。
リセール率重視で選ぶなら F SPORTかVersion Lが良いでしょう(450h+除く)
ちなみに少しでもリセールを高くしたいなら、複数の相手先から見積もりを取ることが大切です。
NXのベースグレードについて総括
レクサスNXのベースグレードは、コストを抑えながらもレクサスのブランド価値を手にする、非常に魅力的な選択肢といえます。
最後に本記事の内容を総括します。
ベースグレードの特徴と価値
ベースグレードは、必要最低限の装備を備えながらも、日常的な使用には十分な機能を提供します。具体的には以下の点が評価ポイント。
- 価格優位性:
Version Lと比較して約87万円(350hの場合)もの価格差があり、初期費用を抑えたい方に適しています。 - 十分な基本性能:
内装やエクステリアはシンプルながらも上質、標準装備として14インチナビやヘッドアップディスプレイなど、快適性を損なわない機能が充実。
Version Lとの違い:選択のポイント
ベースグレードと上位グレード(Version L)を比較すると、次のような差異があります。(抜粋)
項目 | Version L | ベースグレード | 選択ポイント |
---|---|---|---|
フロントライト | 三眼LED (✔️) | 単眼LED (❌) | デザインや視認性を重視するならVersion L |
シート材質 | 本革 (✔️) | 合成皮 (L-Tex) (❌) | 内装の高級感を求めるならVersion L |
後席シートヒーター | 有り (✔️) | 無し (❌) | 後席利用が多い場合はVersion L |
タイヤ | 20インチランフラット | 18インチノーマル (✔️) | オプションでVersion L相当に変更可能 |
ポイント:価格差を考慮し、必要不可欠な装備に優先順位をつけて選ぶことが重要です。
ベースグレードを選ぶべき人
次の条件に当てはまる方には、ベースグレードが適しています。
- 初期費用を抑えたい方:装備に妥協できる場合、最もコスパが高い選択肢。
- 日常的な移動が中心の方:豪華な装備が必須でないなら、十分な性能を発揮する。
注意点:リセールバリューと装備の限界
ベースグレードのリセール率は、他グレードと比較してやや低い傾向があります。
また、以下の装備はオプションでも追加できないため、購入前に慎重な検討が必要です。
- 三眼LEDヘッドライト
- 後席シートヒーター
- 運転席ポジションメモリー
- 置くだけ充電機能
結論:コスパを重視する人におすすめ
ベースグレードは、シンプルでコスト効率の良い選択肢として優れています。
しかし、装備に妥協できない方や高いリセール率を求める方には、上位グレードの検討が基本。
実際の使用感を確かめるため、試乗やディーラーへの相談を通じて最適な選択をしてください。
試乗予約はコチラから。
以下の記事もNX検討の参考にどうぞ。
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